Google AdWords(Google 広告)にカスタマーマッチとユニバーサルアプリキャンペーンが登場

Google AdWords(Google広告)にカスタマーマッチとユニバーサルアプリキャンペーンが登場

運用型広告レポート作成支援システム glu グルーGoogle は 2015年9月28日(日本時間で9月29日)、AdWordsの新しい機能である「Customer Match(カスタマーマッチ:顧客のメール)」「Universal App Campaigns(ユニバーサルアプリキャンペーン)」の2つを発表しました。

リンク:Inside AdWords: Google brings you closer to your customers in the moments that matter

カスタマーマッチ(「顧客のメール」でのターゲティング)は、広告主が持つメールアドレスを元にターゲティングする手法で、ユニバーサルアプリキャンペーンは、AdWordsでモバイルアプリを宣伝する統合的なキャンペーンです。順を追って紹介します。

カスタマーマッチ(顧客のメール)

カスタマーマッチは、2015年4月に Wall Street Journal にリーク(→記事リンク)があった機能で、日本語訳に「顧客のメール」とあるように、広告主が持つメールアドレスを利用してターゲティングを行う手法です。

アップロードしたメールアドレスをセキュアな方法で Google にサインインしているか判別し、マッチングしたユーザーに対して広告を配信することができます。Facebook や Twitter のカスタムオーディエンスと非常によく似たターゲティングですね。2015年9月29日時点ではまだ一部のアカウントのみですが、今後数週間以内にすべてのアカウントで利用が可能になるようです。

配信できるチャネルは、Google検索、Gmail、YouTube の3つで、それぞれ以下のキャンペーンに「ユーザーリスト」タブから設定することで配信できるようになります。

・Google検索:検索ネットワークのみ(もしくは「検索ネットワーク(ディスプレイ ネットワーク対応)」)
・Gmail:ディスプレイネットワークのみ(+Gmail広告)
・YouTube:オンライン動画

また、カスタマーマッチを使うと、マッチしたメールアドレスの類似ユーザー機能が利用できるようです。Facebook広告でもカスタムオーディエンスからの Look-a-like は使用頻度が高いターゲティングですが、AdWords でも Gmail と YouTube に向けて類似ターゲティングが可能になるので、既存顧客以外の新規ユーザーにアプローチができます。

カスタマーマッチの開始方法は、他のオーディエンスターゲティングとほとんど同じです。既に開始できるアカウントであれば、AdWords管理画面の「共有ライブラリ」→「ユーザーリスト」と進み、「+リマーケティングリスト」をクリックしてプルダウンメニューから「顧客のメール」を選択してリストをアップロードします。

アップロードするリストはCSVファイルで、キャンペーンのリーチ(≒マッチングできたメールアドレス)が1,000人以上や、Google の定めるマッチングポリシーに準拠していることが求められます。

また、顧客のプライバシーやオプトイン/アウトの観点から、必ずメール配信停止リンク(定期購読メールの登録解除など、ユーザーがメール受信の設定を管理するページへのリンク)が必要です。

ユニバーサルアプリキャンペーン

ユニバーサルアプリキャンペーンは、アプリ広告の需要に応えるために発表されたアプリ専用のキャンペーンです。このキャンペーンは設定がかなりシンプルで、自動化が前提となった設計になっています。

基本的には、新規にユニバーサルアプリキャンペーンを作成したあと、広告配信するアプリを設定し、1行の広告文を4本セット、必要に応じて YouTube動画を選択、CPI(Cost Per Install:インストール単価)と1日の予算を設定したあと、最後にコンバージョントラッキングを準備するだけであとは半自動的に広告が配信されます。

universalapp

※キャンペーン追加画面

広告のターゲティングやクリエイティブは、アプリや動画の表現や、Google Play ストアの説明文から自動的に抽出され、CPIや予算に合わせて検索、YouTube、GDNに最適化配信されるようです。


今回の発表は、Googleが打ち出している Micro-moments を捉えるためにユーザーの「その瞬間」だけにフォーカスするという思想が、プロダクトに適切に反映されていると感じるものでした。

広告を配信する企業側も、チャネル別のパフォーマンスではなくユーザーを中心に広告配信を設計することを、単なる理想論ではなく目の前にある実務として捉えることで、結果的に変化に耐えうるアカウント構成/広告運用になっていくのだと思います。

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