BIツール/ダッシュボードをテレワーク時代に活用する方法 Q&A編:Unyoo.jp Online道場 Vol.1イベントレポート

BIツール/ダッシュボードをテレワーク時代に活用する方法 Q&A編:Unyoo.jp Online道場 Vol.1イベントレポート

アタラ BIツール導入コンサルティングサービス
2020年4月24日に、Unyoo.jp主催のオンラインイベント「Unyoo.jp Online道場 Vol.1 導入の進む今だから知りたい!テレワーク時代のダッシュボード活用法」を開催しました。

イベントレポートはこちら:

事前に参加者の方を対象に募集していた質問に加え、イベント開催当日もたくさんの質問が寄せられました。質問をくださった皆様、ありがとうございました。

質問内容は多岐にわたり、ダッシュボードに関することだけでなく、テレワーク時代の働き方や、コミュニケーション手段に関する相談も見受けられました。それは、視聴者の方々がテレワークの導入や働き方、社会情勢の変化を敏感に感じ取り、今後のデジタルマーケティングやダッシュボードにどう反映されていくのかに興味を持たれているという事の現れなのだと思います。

本記事では、当日お答えできなかった分も含め、いただいた質問をテーマごとに分類し、Q&A形式で回答しています。ヒントとなるような記事も多数盛り込み、エッセンスの詰まった内容となっています。本記事が、皆さんのテレワーク時代のダッシュボード活用の参考になれば幸いです。

※編集の都合上質問の意味が重複するものに関しては一つにまとめています。
※監修:アタラ合同会社 CEO 杉原剛

 

ダッシュボード構築編

 

Q: BIツールとダッシュボードの違いは何ですか?
A: BI(Business Intelligence)は、もともと経営・会計・情報処理などの用語で、組織のデータ収集・蓄積・分析・報告をするという意味。デジタルマーケティング文脈でのBIツールとは新たな知見を獲得するためにデータ分析を主目的とするビジュアライゼーションツールのことを指します。一方ダッシュボードは、データによる診断が主目的であり、データを使って適切・迅速なアクションにつなげることを前提に作られたツールを指します。他にも、マーケティング関連データを統合・可視化し、マーケターが利用することに特化したMI(Marketing Intelligence)ツールもあります。

 

HINT! BIツールとダッシュボードの違いと、それぞれの特徴

 

Q: テレワークにダッシュボードを有効利用する場合、ダッシュボード上に設けておくと良い項目はありますか?
A: 円滑なコミュニケーションのためには、「アクショナブル」なコンテキスト化されたKPIを設けることが不可欠です。コンテキスト化されたKPIがないと、ダッシュボードを見ても良し悪しや改善の要不要を判断できません。

 

また、ミーティング中に必ず活用するカードをあらかじめ決めておくとメンバー全員が共通認識を持ちやすく、ダッシュボードの利用促進にも繋がります。

 

Q: ダッシュボードを構築する上で不可欠な要素は何ですか?
A: 前の質問同様、「アクショナブル」なコンテキスト化されたKPIに加え、ひと目見て理解可能・意思決定可能な作りにしておくことが重要です。読み解きに時間を要している時点で、ダッシュボードやグラフとしては成り立っていません。

 

HINT! コンテキスト化とは

 

Q: DX関連で輝かしい未来が語られがちですが、むしろDX推進に取り組まない場合のデメリットについて聞きたいです。ダッシュボード化しなかったから失敗したというエピソードはありますか?
A: テレワークが当たり前の世の中になりつつある今、むしろこれから様々な失敗を経験し、課題がわかってくると思います。ミーティングもこれまで通りではうまくいかず、効率的に行うために各々が工夫する必要があります。業務報告についても、自宅でPCやスマートフォンでダッシュボードを確認し、ビデオ会議ツールで課題解決について話し合う流れが一般化されるのではないでしょうか。

 

HINT! データ活用に踏み切れない企業の特徴

 

テレワークでのコミュニケーション編

 

Q: ダッシュボードを軸にした場合、どれくらいの頻度でメンバーとコミュニケーションを取っていますか?
A: 社内・クライアントを問わず、定例ミーティング時にダッシュボードを必ず利用するというルールを設けています。また、KPIに対して異常検知アラートの設定(既定値を下回った場合アラートが表示されるなど)を行い、都度ミーティングを開催するのもおすすめです。

 

Q: プロジェクトや案件単位でやむなく異なるコミュニケーションツール・チャットツールを複数同時利用しており、コミュニケーションが煩雑化しています。簡素化するためのファーストアクションはありますか?
A: データ連携ができないシステムは一切採用しないという会社のポリシーを設けるのも手だと思います。データの集積場所を統一し、One Ture Data Sourceとして管理することを徹底するのが、簡素化への近道です。

 

Q: テレワークミーティングを実施してるものの、あまり効率が良くありません。対面ミーティングと同じような効果を出すために、気をつけるべきポイントはありますか?
A: 効率が悪くなりがちなテレワークミーティングにこそ、ダッシュボードが効果的です。あらかじめダッシュボードで各々が事前確認することを徹底し、ミーティングはあくまでも課題解決について話し合う場にすれば、効率的に時間を活用できます。

 

データ取得・管理編

 

Q: テレワークに伴い各メンバーの勤務時間管理を行おうとしていますが、元となるデータの管理や入力が煩雑で困っています。おすすめの管理方法はありますか?
A: 入力の手間はなるべくかけないに越したことはありません。手動入力の場合は、入力しないと次のステップに進めないといったように、勤怠入力をワークフローにうまく組み込む必要があり、その場合はアラートの仕組みを効果的に取り入れないと漏れが必ず生じます。GmailやPCのログをベースに労働時間を自動計算してくれるような勤怠管理ツールを使うのも手です。

 

入力ルールの企画・教育・定着化は、企業の規模や形態によって様々なので試行錯誤する必要がありますが、いずれの場合もデータパトロール担当を置いたほうがうまくいくと思います。

 

Q: テレワークだと終電という制限がなく、自宅で長時間働き続ける社員が出てくることが課題です。社員が働きすぎないような仕組みやヒントがあれば教えて下さい。
A: ワークログを自動取得するタイプの勤怠管理ツールのデータを1時間ごとに更新し、規定の労働時間を超えそうになったらアラートを出す仕組みは比較的簡単に作れますし、今後普及していきそうです。その場合データ更新は日に一度ではなく、頻度を高くしておくことがポイントになると思います。

 

Q: テレワーク化するにあたり、活用すべきデータにこれまでとの変化はありますか?
A: テレワークでは数値化可能な場合、出来る限りお互いの状況を見える化することが重要になります。また、マネージャーは業務データをフルオープンにすることの心理的ハードル(心理的安全性)を下げておくと、メンバーから正直なデータを返してもらいやすいかもしれません。

 

HINT! データの民主化の重要性

 

Q: データを自動で更新できない場合、ダッシュボードに反映させることに時間を使ってしまって本末転倒にならないのでしょうか?
A:  各BI・ダッシュボードシステムに内包されているコネクタでクラウドシステムに接続し、業務ユーザーにとって必要な鮮度でデータ抽出スケジュールを設定して自動抽出を行います。データの自動取得に関してはRPAも含めあの手この手で試してみて、どうしても手動で取得せざるを得ない場合でもきちんとコストを評価して、場合によっては外注も検討します。

 

これと並行して、先々どのように自動化できるのかをツール、システムの刷新も含めて検討し続けることが大切です。

 

HINT! データ収集は「あの手この手」

 

Q: データソースが多岐にわたる場合でも、設定はダッシュボード担当者が行うのでしょうか?
A: 組織編成にもよりますが、基本的には推進担当者が担当することが多いと思います。ただし、設定難易度が高いものに関してはデータ担当者が対応する必要もあるため、日頃からコミュニケーション(何を、どう可視化したいのか)を密にしておくことがポイント。情報システム部などテクニカルな部門が忙しい場合は、設定難易度によって担当者を入れ替える必要もあるでしょう。

 

Q: 広告データをAPIで取得した後の連携方法について教えて下さい。
A: データの粒度にもよりますが、比較的簡単な手としては、Google Apps ScriptでGoogleスプレッドシートにデータを流し込み、そこからダッシュボードやBIツールに連携する方法があります。

 

スキル・学習編

Q: プログラミング初心者におすすめのAPI勉強法を教えて下さい。
A: APIも様々なので、利用目的を明確化することが第一です。JavaやC言語など高級なコンパイル言語よりも、JavaScript、Perl、Python、PHP、Rudyといったスクリプト言語のほうが簡易なためおすすめです。イチオシは、Google Apps Script。ベースがJavaScriptであり、データの入れ場所(Googleスプレッドシート)があり、ダッシュボードとの相性も◎。

 

Q: プログラミングのスキルがなくても利用できるツールはありますか?
A: セルフサービス型のBIシステムの場合、基本的にはノンプラミングでダッシュボード構築が可能な範囲が広いです。また、プログラミングレスでダッシュボード用のデータを取ることもできます。例えば以下のツールなどを駆使してみてください。

 

・Supermetrics
主にデジタルマーケティング関連の主要データは一つでほぼ取得できる。Googleスプレッドシート、Google BigQuery、Excelなどに対応

 

・IFTTT
Webサービス同士を連携できるサービス。さまざまなツールのイベントを、Googleスプレッドシートやデータベースに蓄積することでダッシュボード化が可能

 

・G Suite Marketplace
Googleスプレッドシートのデータでダッシュボードするためのアドオンはここから探せる

 

・glu
アタラ合同会社の運用型広告レポーティングツール。Googleスプレッドシートやデータベースなどを介してダッシュボードとの接続の実績も多数。

今回いただいた質問の中でも特に多かったのが、テレワーク時のコミュニケーション効率化と、ダッシュボード化するにあたってのデータ収集・管理の方法に関する質問でした。そこでUnyoo.jpでは、まずはデータ取得に関する皆さんのお悩みを解決するべく、「Unyoo.jp Online道場」第二弾として「ダッシュボード構築に欠かせないデータの取り方・つなぎ方のいろは」を5月22日に開催します。

開催概要(募集定員に達したため現在募集は締め切っています)

 

すでに募集は締め切っていますが、イベントの様子は後日Unyoo.jpにてイベントレポート記事を公開予定です。また、ウェビナー動画は後日Unyoo.jp公式 YouTubeチャンネルでも公開を予定しています。第2回Online道場も、どうぞお楽しみに!

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