インハウス化された広告運用によって、サービスも、自分たちも次のステージへ行ける:ピクスタ 李せいさん、髙木恩さんに聞く State of AdOps #22

インハウスの広告運用によって、サービスも、自分たちも次のステージへ行ける:ピクスタ 李せいさん、高木恩さんに聞く State of AdOps #22

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『State of AdOps』連載の趣旨

「State of AdOps」は、現在急速に伸びている運用型広告の成長を支え、実際の現場で価値をつくりだしている広告運用(AdOps)のスペシャリストたちに焦点を当てるインタビューシリーズです。広告運用の最前線にいる方々が感じていることを語って頂くことで、運用型広告の輪郭を少しでも捉えることができればと考えています。

※第13回〜第21回はこちら

※第1回からはこちら(admarketech.へ移動)

 

今回の話し手:ピクスタ株式会社の李せいさんと髙木恩さん

第22回目は、デジタル素材のマーケットプレイス「PIXTA」、出張撮影マッチングサービス「fotowa」を運営するピクスタ株式会社から、李せいさん、高木恩さんのお二人に、インハウス化された広告運用の経験が、新規事業やご自身のキャリアにどう活きているのか、忌憚のないお話を伺いました。

ピクスタ株式会社
コーポレート本部 経営企画部 fotowaグループ プロダクトオーナー
李せいさん

コマース本部 コマース推進部 ウェブマーケティンググループ
髙木恩さん

# インタビューは 2017年2月に行われました。
# インタビュアー:アタラ合同会社 岡田吉弘

 

「今の自分ではダメだ」と思う瞬間があった

岡田:本日はお時間ありがとうございます。実は毎日のようにチャットでやり取りしているので(※)、こうやって改まって話すのはまずは少し緊張しますが(笑)。まずはfotowaのプロダクトオーナーである李さんから、自己紹介をお願いできればと思います。

※詳しくはこちら→運用型広告最適化 事例紹介:ピクスタ株式会社

李:どのあたりから話せばいいですか?

岡田:せっかくなので生い立ちから。

李:わかりました(笑)。生まれは中国の重慶というところなのですが、なぜ日本に来たかというと、一番の理由は大学の専攻が日本語学科だったからです。中国の大学で2年、日本の大学で2年、どちらの学位も取得できるコースだったので、最初は2年間で帰るつもりでした。それがなぜかそのまま大学院へと進み、日本で就職して今に至るという感じです。

ピクスタ株式会社 李せいさん

岡田:ピクスタに入社するまでは、どういうキャリアだったんでしょうか。

李:話すと長くなってしまうんですが、かいつまんでお話しますと、新卒ではIT商社に入社したのですが半年で辞め、フラフラしながら転職活動をして、リクルートに拾ってもらいました。現在は解散しているのですが「アドオプティマイゼーション推進室」という部署があり、そこでインターネット広告、主にディスプレイ広告を運用していました。

岡田:C-teamがあったところですね。

李:はい。現在は当時の室長の須藤さんがKAIZEN Platformで、あの頃の思想を貫いて頑張っていますね。

当時、私は27歳で、「これからどうしていこう」と考えたときに、転職するか起業するかの選択肢で悩みました。もしまた転職すると少なくとも3年は居たいので、そうすると次は30歳になっているわけだから「それなら、今のうちに起業してみるか」と思い立ち、会社を作ってみました。リクルートでは広告の運用側、出稿側で働いていましたので、広告を掲載するメディアの方をやってみたくて、メディアを作るというかたちで起業しました。

起業後1年くらいは頑張ってみたのですが、やっぱりなかなかうまくいかなくて…。そもそも起業すること自体が目的になっていて、目標設定やビジネスモデルが甘かったんですね。途中から焦りも出て色々なことに手を出し、余計ダメになってしまいました。

岡田:なるほど。今だからこそ言えることではありますが、得難い経験ですね。そこからピクスタに入られたんですか?

李:起業した翌年に、ふと急に冷静になったというか、「今の自分ではダメだ」と思う瞬間がありました。企業にもう一度所属しようと思い、転職活動を始めてピクスタに出会いました。

「今の自分ではダメだ」は2つありまして、1つ目は、ビジネスをゼロから作り出すことに対して知見が不足していたこと。2つ目は、キャパシティが圧倒的に足らなかったことです。会社は自己資金のみで回していたのですが、そもそも誰かに「投資したい」と思ってもらえないようなビジネスはスケールしないとそのときに理解しました。

ピクスタに入ったのは、それまでの仕事がウェブ系だったということもあり、インターネット産業でのスタートアップに入りたいと思って探していたところ、ピクスタが私の中でドンピシャだったからですね。

岡田:なぜドンピシャだったんでしょう。

李:ウェブ系であることと、まだベンチャーで創業者や経営者が近くにいること、面接のときも新規事業や海外などの話が出たので、色々な経験をさせてもらえそうだなという気がしたからですね。

岡田:すみません、何だか面接っぽくなってしまうのですが(笑)、追加で質問させて下さい。ウェブ系で、ベンチャーで、創業者が近くて新規事業が色々ありそうな会社は、渋谷周辺だけでも100社くらい見つかると思うんです。だから、李さんが「ピクスタがドンピシャだった」とおっしゃる理由って、きっと他にも何かあるんじゃないかという気がしていて。

李:厳しいですね(笑)。具体的にはウェブマーケティングの職種で探していたのですが、当時ピクスタ以外にも内定をもらっていて、今思えばそちらも全部当てはまるんですよね。ピクスタにした理由は、面接で人事部長から「あなたが欲しい!」というオーラが出まくっていたからです(笑)。もう一社は淡々と「来て欲しい」という感じで、ピクスタの「ぜひ来て欲しい!」というテンションとの差がすごかったので、やはり、求められている方に行きたいなと思いました。

岡田:私も面接は淡々派なので、参考になります(笑)。それにしても、求められているところに行くというのは、幸せな転職ですね。

李:「この人、本当に私が欲しいんだな」と思いました。

 

マーケティングへの異動は、自分から手を挙げた

岡田:そうして転職したウェブマーケティング部には、髙木さんが少し前に異動されてきています。髙木さんも中途入社でしたよね。李さんに続いて髙木さんのご経歴も教えていただけますか。

髙木:私は李のような壮大なストーリーはないのですが(笑)、長野出身で大学から東京に来ました。大学では全く経済やマーケティングを勉強しているわけではなく、教養学部でアメリカの政治を専攻していましたので、現在の業務とはほとんど関係ないことを勉強していました。社会の仕組みというか、どうやって世の中が成り立っているかが知りたくて政治を選び、アメリカの政治が面白いなと思ったので勉強していた感じです。

就職するときに、世の中の仕組みがどうなっているかを考えると、金融という業界であれば世の中を広く俯瞰できるのではないかと考えて、証券会社に新卒で入りました。日々変化したりアップデートされることをキャッチアップしていく作業が好きだったので、証券会社であれば株価のようにどんどん数字が変わっていく中で仕事ができるのではないかと思ったんですね。

ピクスタ株式会社 髙木恩さん

岡田:なるほど。髙木さんが証券会社でリテール営業している姿が全く想像つかないです(笑)。証券会社というのは、非常に独特というか、流動的なマーケットに対して、風土はソリッドなところが多いですよね。

髙木:はい。かなり独特な気質の中で「社会人としてこうあるべきだ」というような行動規範を叩き込まれました。証券の営業もそこそこ成果も出ていましたし、決して嫌だったというわけではなかったのですが、スタートアップをしている友人や、証券会社に入った後もIT関係に強い同僚や上司がおり、「ITって面白そうだな」というのがずっとありました。お金を動かすだけではなくて、価値を生み出すようなところに関わりたいと思うようになり、しばらく後にIT系スタートアップに転職しました。そこでも法人向けの営業をしていたのですが、体調を崩してしまって、転職活動の結果ピクスタに入りました。

岡田:お話を聞くだけで忙しそうですね。

髙木:そうでしたね(笑)。働く時間の長さもそうですが、裁量の大きさがピクスタとの違いだなと思いました。仕事の量はあっても裁量があまりない風土だとやはり疲弊してしまいますね。

岡田:私も大昔にそういう組織にいたことがあるので分かります。ピクスタに入ったときからウェブマーケティング部ですか?

髙木:ピクスタ入社当初は経営企画室に配属で、そこで色々やっていました。ブログの翻訳や更新、採用のアシスタントみたいなことなど、本当に何でもやっていましたね。PIXTAというサービスがどのように運営されているか少しずつ勉強させてもらう期間が1年くらい続きました。

海外向けサイトの翻訳やライティングの仕事が多かったのですが、その仕事を通じて、とにかくたくさんのサイトを見て、メディア運営の裏側を覗くことができたので、非常に勉強になりました。

岡田:それからウェブマーケティング部へ異動されたんですね。

髙木:異動は自分で手を挙げました。ウェブマーケティング部で人手が足りないと聞いていて、ポジションが空いているのであればやってみたいという気持ちはありました。

岡田:手を挙げて異動って、いいですね。

髙木:異動当初は、想像していたとおりの仕事もありましたが、一方で未知の世界でもあるので分からないことだらけで、大変でしたね。

岡田:最初、どのようなところに戸惑いを感じましたか? 個人的な意見ですが、この時代にウェブマーケティングに専門性があればキャリアに様々な可能性が拓けると思っています。一方で、残念ながら道半ばで断念してしまう方も多く見受けられます。仮に続けられたとしても、中途半端な状態で他の仕事に移られるケースも多く、最初の躓きポイントを越えられない人は結構多いのではないかと思っています。

それで、超えられない要因は一体何なんだろうというのが職業柄ずっと気になっていて。もちろん人によって違うと思いますが、髙木さんの場合は最初の壁は何だったのでしょうか。

髙木:最初に躓きポイントは、目標管理の因数分解ができなかったことです。過去の営業では、目標数値はもちろんありますが、その達成のためにKPIを持ったり要素分解をするような文化がなく、与えられたエリアや顧客の中で、「とりあえず頑張れ!」という感じだったんです(笑)。どれくらい見込みの人数がいて、この売り上げを達成するためには1日に何人当たらなければいけないのかといった逆算的な思考が基本的にはなく、行き当たりばったりという感じでした。

一方で、ウェブマーケティングでは様々な指標がより定量的かつ具体的に計測できます。そのギャップを自分のなかで消化していくのが最初は大変でした。

岡田:それは面白いですね。オンライン、特に運用型広告のような仕事であれば、どうやったら成果が出せるかを科学的に検証できるからこそ、生まれてくる悩みかもしれませんね。

髙木:そうですね。解決できることを逆算して戦略を練りながら、打ち手はいくらでもあるのがインターネットやウェブマーケティングの面白いところだなと思います。

ピクスタ株式会社の李せいさんと髙木恩さん

 

インハウス化だからこそできること

岡田:ウェブマーケティングは元々リーダーの櫻田さんがお一人で担当されていて、そこへ髙木さんが異動し、その後李さんが入社されたということですね。どういう役割分担で仕事をされていたのでしょうか。

李:ウェブマーケティングは PIXTAの集客がミッションでしたが、運用型広告については、過去に運用経験のあるディスプレイ広告は私が担当し、髙木が検索連動型広告を担当する、という役割分担でした。櫻田の手が回っていなかったところを巻き取って、PDCAを回すというところから始めました。クリエイティブのA/Bテストなどですね。

岡田: C-teamでの経験が活きたところですね。

李:はい、当時得た知見を全部注ぎました。振り返って思うのが、「仮説を立てて、広告を作って、検証すること」の重要さが身体に身についていたことです。何となく作るのではなく、「このバナーとこのキャッチコピーではこういう意図がある」というのをまとめて、実際に配信した結果、それぞれ良かった理由、悪かった理由などを全部出してから次に繋げるようにしていました。

岡田:検索は髙木さんがご担当でしたが、李さんがfotowaの立ち上げでチームを離れてからは全部見るという感じですよね。

髙木:はい。3、4ヶ月くらいは李と一緒にやっていましたが…

李:私は入社して半年でfotowaの立ち上げで異動してしまいました。

髙木:それからは一人で広告運用を全部やることになったので、当時は本当に大変でしたね。

岡田:事実上半年でPIXTAの運用型広告は髙木さんが統括することになったなったということですね。配信規模が大きいですから、ドキドキですよね。

髙木:岡田さんがいらっしゃらなかったら本当に大変でした(笑)。

岡田:いえいえ、以前お話したとおり、あれは髙木さんの努力の賜物です。広告の役割の重要性をご理解されていたからこそ、重圧も大きかったのではないかと思います。

髙木:李が異動してからの1、2ヶ月くらいは、それまで見ていなかったところも全てやらなければならず、とても辛かった思い出があります(笑)。

岡田さんに何度もアドバイスをいただいていることではありますが、全体を見るようになって、やはり最終的には施策全体でどれだけ効果が出ているかを把握することが重要だと考えるようになりました。検索なのかディスプレイなのかという、チャネル単体の評価だけで考えていくとどうしても出口がなくなってきてしまいます。

李が異動になったことで個別のチャネルではなく全体を見るようになり、指標を一本化するようになったことが、結果としてよかったです。当時はとても大変だったんですけれども、今ではそれぞれの施策について「この施策はAの役割、あの施策はBの役割」と、自分の中で定義できるようになったので、最終的な効果を最大化することができるようになってきたのではないのかなと思っています。

岡田:日本でも海外でも事情は似たようなものですが、規模が大きくなるほど関わる人数も増えるので、どうしてもチャネルごとに個別に評価する傾向になってしまって、それぞれのチャネル間の影響を無視して部分最適をしてしまいがちになります。結果として、全体を最大化させる方向になかなか行きづらくなってしまうことが多いのではないかと思います。広告でいえば、チャネルごとに担当する代理店を分けたりしているのが最も分かりやすい例ですね。誰も全体に対して責任を負わなくなってしまいます。

ピクスタさんの場合はインハウス化ですからわざわざ分断させる必要はなく、成果に対してのチャネルの貢献度で判断することができると思います。多くのユーザーはチャネル間を横断しているわけですから、あるチャネルのみを取り上げて「費用対効果が良かった」「悪かった」と評価することは、本来は難しいはずですもんね。

李:過去にアトリビューションを逃げ道に使ったことも正直ありましたね…(笑)。

岡田:ディスプレイ広告の成果を強調するためですよね。

李:はい。

岡田:ちゃんと分析すると、足し算だけではなくて引き算もしなければいけないじゃないですか。「アトリビューション効果でこういう貢献度が見えました」「だからここに追加しましょう」だけではなくて、「そのためにはこっちを削らないといけないですね」というのも本来はセットです。チャネル横断での改善というのは、ステークホルダーの利益が一致していないと実行できない、というのも非常に大事なポイントだなと思います。

李:PIXTAもfotowaも完全に自社運用なんですけれども、以前広告代理店として運用していた頃と比べて一番感じる大きな違いは、できることの自由度や、伝達ミスの少なさですかね。営業、先方の担当者、先方のキーマンと色々な関係者がいる中で、どうしても伝言ゲームになっていったりして、プロジェクトを進行させる中で「もう少しこうした方がいいのにな」とモヤモヤを抱えながら仕事していたこともありました。自社であれば、本当に自分たちが今何をすべきなのかが明確ですし、すぐに手を動かして実現できるところが一番の違いだと思います。

ピクスタ株式会社 李せいさん

 

過去の経験が、新規事業に活きる

岡田:李さんはWantedlyの記事でも書いてあるとおり、代表の古俣さんから「新規事業やらない?」と声を掛けられたとか。

李:全社的に共有事項を発表する全体会議というものが毎月あるのですが、その全社発表の24時間前に言われました(笑)。

岡田:ベンチャーっぽいですね(笑)。これまでの経験がどのようにfotowaに生きているのでしょうか。

李:新規事業ですので、もちろん最初は何も用意されていません。採算計画は以前に会社を立ち上げたときのフォーマットを応用して作りましたし、大学で勉強していたマーケティングの知識も、当時は「ふーん、そういう理屈なんだな」と思っていたものが、「実際に活かせるんだ」「本当にこうやって使うんだ」と思いました。

岡田:具体的にどういうところなんでしょう?

李:市場調査のやり方でしたり、自社のポジショニングはどこにすべきか、といった分析の方法論などです。

岡田:いわゆる3C、SWOT、STPのようなフレームワークのことですか?

李:はい。理屈としては理解していましたが、実際に使ったのは初めてでした。ビジネスモデルや価格設定から作る段階でしたので、会社のリソースを使う以上「こうします」という証拠をまず出さなければなりませんので、そのためにも必要でした。

岡田:fotowaはスタートダッシュに成功したと思いますが、それにウェブマーケティンググループが果たした役割はどういうものなのでしょうか。

髙木:正直に申し上げますと、サービスをリリースしてから3、4ヶ月くらいで広告を開始することになったのですが、当時「本当に広告を開始するべきなのか?」「成約につながるのか?」と僕の中ではかなり不安であり疑問に思っていました。まずはもっとサイトを改善して、オーガニックからでも少しずつ売り上げが立つようになってから投下すべきなのではないのかなと思っていました。でも実際に広告を開始してみて、段々とコンバージョンが出るようになり、分析をしていく中で、やはりfotowaはユーザーのニーズを捉えているサービスなんだなと感じることができました。

成約が増えてくればサイトの改善も進みますし、社内のリソースも確保しやすくなりました。今後、どこまでいけるのかは分かりませんが、少なくとも広告を活用してサービスの初速を上げることはできるという漠然とした自信も持てるようになりましたし、今までPIXTAで培ってきた広告のノウハウやスキルが役立てられるのではないかと思っております。

岡田:素晴らしいですね。実際にfotowaは伸びていますよね。

髙木:おかげさまで伸びています。売上の拡大はもちろんなのですが、社内に「新しいことが始まっている」という雰囲気を作ることができたのも、広告の影響ではないかと思います。オーガニックだけですとなかなかこれだけの成長角度は作れなかったのかなと思いますので。

岡田:インハウス化でないとできなかったかもしれませんね。

髙木:予算も最初はほとんどありませんでしたので、外部の企業に運用委託していたとしたら、そこまで力を入れてくださるかどうかは不安に思うところもありますし、fotowaの強みがどこにあるのかをダイレクトに事業責任者やデザイナー、エンジニアからヒアリングし、それを5分後や10分後に広告アカウントに反映できるのは、やはりインハウス化の強みなのではないかと感じています。

ピクスタ株式会社 髙木恩さん

 

サービスを、代名詞化したい。

岡田:最後に、今後についてお話し頂ければと思います。fotowaは今後どうなっていくんでしょうか。

李:まずは、「出張撮影」というサービス自体が世の中一般にはあまり知られていないので、カメラマンに出張してもらって撮影するという文化、スタイルをメジャーにしたいですね。そうなった際にはfotowaもすごく大きなサービスになっていて、記念撮影したいな、と思ったときに、写真スタジオ以外の選択肢が当たり前にある世界にしたいです。さらに、出張撮影にしようと思ったときにときに「やっぱりfotowaだよね」という状態には持っていきたいですね。

岡田:fotowaを出張撮影の代名詞化してしまうということですね。

李:最初に想起されるサービスでいたいですね。

岡田:そうですよね。かつての「とらばーゆ」や「ゼロックス」のようなものですね。

髙木:聞いたことがあります。

岡田:李さんが以前所属していたリクルートが作った女性向けの転職雑誌『とらばーゆ』は、かつて「とらばーゆする=(主に女性が)転職する」という意味で動詞化していた時代がありました。もっと前には、コピー機といえばゼロックスしかなかった時代に、コピー機のことをゼロックスと呼んでいた時代もあったりしますね。「出張撮影する」という言葉が、「fotowaする」とか、そのジャンルを表す言葉として定着するのが、代名詞化するということだと思います。「fotowaする」だと語呂が悪いかもしれないですけど(笑)。

李:そのためには、サイト自体の改善はもちろん最重要課題なんですが、もう一つがマーケティングです。いかに「出張撮影」という言葉を認知させていくのかが、本当にすごく大事だと思っています。

岡田:そうですね。概念自体を認知させていく活動ですね。

李:髙木も運用しながら感じていることだと思いますが、「出張撮影」で探している人の登録率はものすごく高いんですよ。なので、「出張撮影」さえ知ってもらえれば、fotowaというサービスはきっと気に入っていただけるはずです。

岡田:単純に、検索数が足りないんですよね。

李:そうなんです。ボリュームがないと伸びないです。

髙木:「出張撮影」という検索が増えれば、李に「結果は?」と怒られることもなくなるんですけど(笑)。

李:ちょっと! 人聞きの悪いこと言うのはやめましょう(笑)。

髙木:すみません(笑)。ただ、これまではコンバージョンをいかに最大化するかばかり考えて運用していたのですが、fotowaのように概念を広めるところから責任を持っていかないとなると、マーケターとしてより知見を広げていく必要があるなと思っています。

李:チームメンバーも足りないです。ここまでぜひ応募して下さい!(笑)

髙木:マーケティンググループとしては、海外にも担当者がいますが、国内では実質2人ですし、SEO担当も広告担当も募集中ですので、ぜひというところです。

岡田:楽しみです。本日は色々とお話し頂きありがとうございました!

ピクスタ株式会社
ピクスタ株式会社の李せいさんと髙木恩さん

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