Microsoft 広告とは?配信面や特徴を解説

Microsoft 広告とは?配信面や特徴を解説

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Microsoft 広告とは

Microsoft 広告とは、2022年5月31日に日本でリリースされたMicrosoftの広告プラットフォームのことです。Google 広告やYahoo!広告でそれぞれが保有している広告枠に広告を配信するのと同様に、Microsoft 広告においてもMicrosoftが保有する広告枠に広告を配信できます。

 

Microsoft 広告の特徴

Microsoftが保有する製品群を利用するユーザーに広告を配信できる

MicrosoftはブラウザのEdgeや検索エンジンのBing、ポータルサイトのMSN、メールソフトのOutlookなどの製品やサービスを保有しています。日本におけるEdgeの月間ユーザー数は3300万人、MSNの月間訪問者数は6130万人を誇ります。これらのプラットフォームを利用するユーザーの行動情報を把握しているMicrosoft 広告はユーザーに効率的にリーチできます。

画像引用元:https://www.atara.co.jp/unyoojp/2022/11/microsoft_ads_special_conversation-1/

伸び続けるBingの検索ボリューム

Edgeのデフォルトの検索エンジンであるBingの利用者数は年々増え続け、2021年の検索ボリュームは2017年に対して70%増加しました。2022年の3月には、これまでパソコンにおける検索エンジンのシェアで2番手にいたYahoo!を抜き、Googleの次に利用される検索エンジンとなりました。また、検索ボリュームは今後5年間で+131%の成長を見込んでおり、勢いが収まる気配はありません。

画像引用元:https://www.atara.co.jp/unyoojp/2022/11/microsoft_ads_special_conversation-1/

ユーザーは意思決定者の割合が高い

MicrosoftとGoogleのユーザー属性を比較すると、MicrosoftはGoogleよりも男性比率や年収レンジが高く、意思決定者の割合も高い傾向があります。BtoBサービスや製品を扱っている企業の場合、意思決定者やビジネスパーソンにリーチできるMicrosoft 広告と相性がよいと言えるでしょう。

画像引用元:https://www.atara.co.jp/unyoojp/2023/03/microsoft_ads_account_manager_series1/

ワークデイ コンシューマーにリーチできる

ビジネスパーソンのうち「ワークデイ コンシューマー」へ効率的にリーチしやすいこともMicrosoft 広告の特徴です。ワークデイ コンシューマーとは、Microsoftが提唱しているもので、仕事の合間に買い物をしたりサービスを検索したりするユーザーのことです。仕事用のツールをプライベートでも使用する割合が60%を占めており、商品・サービスを購入するユーザーは37%に及びます。これらのユーザーにリーチしやすいことも、Microsoft 広告の特徴と言えます。

画像引用元:https://www.atara.co.jp/unyoojp/2023/03/microsoft_ads_account_manager_series1/

Google 広告の設定をインポートできる

Microsoft 広告ではGoogle 広告の設定をインポートする機能が提供されています。すでにGoogle 広告で検索広告やディスプレイ広告を配信している場合、Microsoft 広告の管理画面でインポート機能を活用することで簡単にキャンペーンの設定ができます。
インポートオプションを使用すれば、入札や予算、キャンペーン名などを変更することも可能です。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/51050/0

また、本記事公開時点では米国のみですが、Google 広告の他、Facebook・Instagram広告を管理するマルチプラットフォーム機能の提供を開始しています。

※参考リンク:

業種に特化したバーティカル広告

Microsoft 広告では、業種に特化したバーティカル広告を提供しています。業種は自動車や金融サービス、トラベル、医師や病院などの専門サービスなど、多岐にわたります。バーティカル広告の一種であるプロフェッショナルサービス広告は、全世界で利用可能になりました。

※参考リンク:

プロフェッショナルサービス広告には、保険、不動産、医師や診療所、税務サービス、ホームサービスがあります。なお、医師や診療所、税務サービスについては日本で利用できませんのでご注意ください。

※参考リンク:
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/60137/1-500
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/60134/1-500

LinkedInプロフィールを用いたターゲティング

Microsoft 広告ではLinkedInプロフィールに基づいたターゲティングを行うことができます。ターゲティングできる項目として用意されているのは以下の三つです。

  • 業界
  • 職種
  • 会社名

2023年6月時点、日本で利用することはできませんが、今後リリースされる予定となっています。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/apex/index/22/ja/60032

検索広告でビジュアルで訴求できるさまざまな広告フォーマット

Microsoft 広告の検索広告では、画像や動画を使用できる広告タイプ、広告表示オプションが存在します。

  • マルチメディア広告
  • 画像表示オプション
  • 動画表示オプション
  • マルチ画像表示オプション

マルチメディア広告は、検索結果画面の右側に画像とテキストがセットで表示されます。テキスト広告より目立ちやすい広告フォーマットであるため、検索ユーザーの注意を引くことができます。テキスト広告とは別オークションであるため、個別で入札を調整することも可能です。

※参考リンク:
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/60107/0
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/51001/1

 

Microsoft 広告の配信面

検索広告

検索広告の配信面はBingの検索結果画面です。検索結果画面には広告枠としてショッピング広告枠とテキスト広告枠が存在します。

検索広告の広告タイプや配信面ごとの課金形態は以下のとおりです。

広告タイプ 配信面 課金形態
レスポンシブ検索広告 テキスト広告枠 クリック課金
動的検索広告 テキスト広告枠 クリック課金
ショッピング広告 ショッピング広告枠 クリック課金
動的検索広告 マルチメディア広告枠 クリック課金

 

入稿規定についても確認しておきましょう。

広告タイプ 項目 入稿規定
レスポンシブ検索広告 見出しの最大設定数 15個
説明文の最大設定数 4個
見出しの最大文字数 全角15文字
説明文の最大文字数 全角45文字
パスの最大文字数 全角7.5文字
動的検索広告 見出し フィードで設定
説明文の最大設定数 2個
ショッピング広告 フィードで設定
マルチメディア広告 短い見出しの最大設定数 15個
短い見出しの最大文字数 全角15文字
長い見出しの最大設定数 5個
長い見出しの最大文字数 全角45文字
広告テキストの最大設定数 5個
広告テキストの最大文字数 全角45文字
会社名の最大文字数 全角12.5文字
ロゴの最大設定数 5個
ロゴのアスペクト比 1:1
4:1
画像の最大設定数 16個
画像のアスペクト比 1.91:1
4:1
1:1
1:2

※参考リンク:
https://help.ads.microsoft.com/#apex/bae/ja/60038/1
https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/60107/0

オーディエンス広告(ディスプレイ広告)

オーディエンス広告は、Google 広告やYahoo!広告でのディスプレイ広告に相当する広告です。オーディエンス広告ではMicrosoftが保有する製品群(MSNやOutlookなど)の広告枠に広告を配信できます。

オーディエンス広告の広告タイプごとの配信面や課金形態は以下のとおりです。

広告タイプ 配信面 課金形態
オーディエンス広告 オーディエンス広告枠 クリック課金
インプレッション課金

 

入稿規定についても確認しておきましょう。

広告タイプ 項目 入稿規定
オーディエンス広告 短い見出しの最大設定数 15個
短い見出しの最大文字数 全角15文字
長い見出しの最大設定数 5個
長い見出しの最大文字数 全角45文字
広告テキストの最大設定数 5個
広告テキストの最大文字数 全角45文字
会社名 全角12.5文字
画像の最大設定数 16個
画像のアスペクト比 1.91:1
1.78:1
1.5:1
1.33:1
1:1 

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/56912/0

 

Microsoft 広告のメリット・デメリット

メリット

Microsoft 広告は2022年5月に日本でサービスを開始したこともあり、先行しているGoogle 広告やYahoo!広告と比べてクリック単価が低い傾向があります。
また、OutlookをはじめとするMicrosoftが保有するサービスを頻繁に利用するユーザーへ効率的にリーチすることができます。

デメリット

Google 広告やYahoo!広告とMicrosoft 広告の配信量を比べると、筆者の経験上、Microsoft 広告は配信量が少ない傾向があります。ですので、まずは少額予算から配信を行い、効果を見て徐々に予算を増やしていくとよいでしょう。
また、ビジネス利用されているプラットフォームに広告枠を保有しBtoBサービスと相性がよいということは、裏を返すと、土日祝日などの休日は配信量が減少する懸念があります。配信状況を見て、日予算の調整が必要な場面が出てくるかもしれません。

 

Microsoft 広告の始め方

アカウントを開設する

Microsoft 広告のサイトの「今すぐサインアップ」を押下し、アカウントの開設を行います。

※参考リンク:https://ads.microsoft.com/

キャンペーンを設定する

管理画面にログインし、アカウントの設定を行ったら、キャンペーンを作成します。「+作成」ボタンから通常のキャンペーン作成ができます。ボタンの右側の「∨」からは、Google 広告やFacebook広告、Pinterest広告のインポート設定ができます。

キャンペーン目標や広告の種類を選択します。今回はキャンペーン目標を「Webサイトの訪問」、広告の種類を「検索広告」にしました。

キャンペーンの設定では、キャンペーン名や日予算、地域、言語などを設定できます。

検索広告のデフォルトの設定では、一部のオーディエンス広告枠にも配信が行われます。
それを防ぐためには、以下の3サイトを事前に除外する必要があります。

  • msn.com
  • outlook.live.com
  • outlook.com

広告グループを設定する

検索広告の場合、広告グループでは広告グループ名やキーワードを設定できます。

 

広告を設定する

今回はレスポンシブ検索広告を設定します。見出しや説明文などを設定します。

これで広告配信をする上でのベースとなる設定は完了です。その他に、入札戦略や入札単価、広告表示オプションなどの設定ができます。

 

Microsoft 広告に関するよくある質問

広告費に消費税は含まれますか?

含まれません。日本におけるMicrosoft 広告の請求はアイルランドのMicrosoft Ireland Operations Ltd.から行われます。検索広告の費用は、特別課税仕入れに該当するため、リバースチャージ方式が適用されます。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/52032/3

詳しくは、税理士や最寄りの税務署に確認してください。

Microsoft 広告の配信は広告代理店に依頼する必要がありますか?

Microsoft 広告は広告代理店に依頼しなくても配信できます。以下のリンクより、アカウント開設が可能です。

※参考リンク:https://ads.microsoft.com/signup?s_cid=signup_help

審査項目はありますか?

Google 広告やYahoo!広告と同様、広告の入稿後は審査が行われます。審査はポリシーを基準に行われており、ポリシーに準拠した内容を入稿する必要があります。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/bae/ja/14088/1

審査結果が不承認でも、誤りがあると思われる場合はリクエストを行うことができます。レビューは通常2営業日以内に完了し、リクエストに対する回答が得られます。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/bae/ja/14089/1

スマートフォンへ配信できますか?

Microsoft 広告は、現時点ではパソコンへの配信が主になっており、スマートフォンやタブレットへの配信量はほとんどありません。今後のスマートフォンへの配信ボリューム拡大に期待したいですね。

広告カスタマイザの設定方法が知りたい。

Microsoft 広告はGoogle 広告、Yahoo!広告同様に拡張テキスト広告は新規で作成することができず、レスポンシブ検索広告の作成が必要です。広告カスタマイザにおいても、レスポンシブ検索広告用のものを作成しましょう。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#apex/ads/ja/60131/1

アップデート情報はどこで知ることができますか?

Microsoft 広告は公式ブログにて、アップデート情報を公開しています。日本で利用できない機能もありますが、今後の日本での提供を見据えて情報を先取りすることが可能です。

※参考リンク:https://about.ads.microsoft.com/en-us/blog/category/product-news

Unyoo.jpでは、Microsoft 広告の主要なアップデートをまとめた記事やMicrosoftへのインタビュー記事を掲載しています。ぜひご確認ください。

※参考リンク:https://www.atara.co.jp/unyoojp/category/search/search-microsoft/

Microsoft 広告の問い合わせ先はありますか?

Microsoft 広告を自社で運用していて、不明点が出てきた際はヘルプページを確認してみましょう。

※参考リンク:https://help.ads.microsoft.com/#Apex/ads/ja/ext60065/0

ヘルプページを確認しても解決しない場合は、相談窓口に相談することも可能です。

※参考リンク:https://about.ads.microsoft.com/ja-jp/microsoft-advertising-support#

その他、Microsoft 広告の運用最適化について第三者のアドバイスが必要な場合、弊社にご相談いただくことも可能です。広告プラットフォームや広告代理店での豊富な経験と専門性の高い知識を持つコンサルタントが貴社の広告運用状況を分析し、改善案をご提案いたします。

※参考リンク:

 

まとめ

Microsoft 広告の配信面や特徴を理解することはできましたか。Microsoft 広告はGoogle 広告やYahoo!広告にはない機能を提供しており「ワークデイ コンシューマー」に特にリーチしやすい広告プラットフォームでもあります。

Unyoo.jpでは、Microsoft 広告に関する対談記事やニュース記事を公開しています。さらにMicrosoft 広告について深掘りしたい方は、ぜひご一読ください。

※参考リンク:


アタラでは、専門知識が豊富なスタッフによる広告運用最適化サービスやコンサルティングを提供しています。現状のパフォーマンスにご不満な方や、Microsoft 広告を始めてみたいと思われたら、ぜひご相談ください。
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※この記事の内容は、公開時点の情報をもとに作成しています

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