Googleが一部トラフィックを対象にFLEDGE APIの初期テスト開始を発表

Googleが一部トラフィックを対象にFLEDGE APIの初期テスト開始を発表

運用型広告レポート作成支援システム glu グルー

今回の発表の内容

Googleは、2022年8月28日以降、一部のトラフィックを対象にFLEDGE APIの初期テストを開始することを発表しました。

※参考サイト

Googleは、2022年8月28日以降、一部を対象にFLEDGE APIのテスト配信を開始、その影響範囲は大きくないとしています。

パブリッシャーの収益やパフォーマンスへの影響はないことが見込まれており、現時点ではパブリッシャーの管理方法に変更はないと伝えられています。詳細については、FLEDGE経由で広告が表示されるようになる前にお知らせしますとのことです。

FLEDGEへのアクセスをオフにする場合は、以下で設定を行うことが可能です。

なお、FLEDGEの仕様にはGoogleのEUユーザーの同意ポリシーの要件が適用されます。

 

何ができるのか

Googleは、FLEDGEを必要な理由として、ユーザーの関心を理解することで単にサイトのコンテンツに基づく広告を選択したり、広告が表示されるサイトへユーザーが提供する情報を使用したりすることと比較し、より関連性が高い広告を作成できるとしています。

FLEDGE:FLEDGEは、リマーケティングやカスタムオーディエンスのユースケースを実現するためのAPIです。

例えば、以下のようなことが想定されます。

  1. 日中にランニングシューズのWebサイトにアクセスし、オンライン上でさまざまなモデルのランニングシューズを閲覧した後、夜になりニュースサイトにアクセスした際、日中アクセスしていたランニングシューズの最新モデルの広告が表示される。
  2. その人が表示された広告にアクセスして最新モデルを確認した場合、ランニングシューズサイト運営者は広告をターゲティングする機会を得ることができる。
  3. 広告主のDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)はブラウザにインタレストグループを追加することができるようになる。
  4. インタレストグループの所有者は、広告オークションの実行時にブラウザがグループの入札コード、広告コードおよびリアルタイムデータにアクセスできるようにするための構成情報を提供。
  5. 最終的にユーザーデバイスのブラウザで広告オークションが実行され、サイト運営者のサイトで特定の広告が選択される。
    ※オークションを実行するためのコードはパブリッシャーサイトのSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)またはサイト自体によって提供される可能性あり

※参考サイト

 

背景と考察

Googleは、2022年7月27日に、ChromeブラウザのサードパーティCookieの廃止を2024年まで延長すると発表しました。これは、広告主がGoogleのCookieの代替えとなるサービスへ移行する時間がかかることが想定されるためで、GoogleがChromeでブラウザのサードパーティCookieを無効にする前にプライバシーサンドボックス APIのテストを拡大することを目的としています。

※参考サイト

Cookie規制による影響度は決して低いものではありません。

今回のFLEDGE APIのテスト配信の発表も、Googleが2024年にChromeブラウザのサードパーティCookieの廃止前までに想定される影響範囲を狭め、個人情報を保護しつつ、ユーザーに最適な情報を届けることを目的にしていると考えられます。

ユーザーに対して適切なコミュニケーションを行うためにも、今回のようなインタレストグループを分けた配信の実施や、Cookieレスの環境下におけるユーザーの興味関心や行動に即したコミュニケーション設計を行うことが、今後のマーケターに求められることとなってくるのではないでしょうか。

Googleは、2024年にChromeブラウザのサードパーティCookieの廃止を行うまで、今後もいくつかのテストを実施していくと思われます。今後のGoogleの発表にも注目していきたいと思います。

【Google 広告の設定や使い方を正しく理解し効果を最大化しませんか?】

✓Google 広告設定を最適化したい
✓固定フィーベースの広告運用サービスに興味がある
✓社内の知識を醸成するため、Google 広告のトレーニングをしてほしい(広告主も広告代理店も受講可)
という方は、まずはライトな相談から
アタラの運用型広告最適化サービスの内容とお問い合わせはこちらをクリック

著者

Related posts

Top