マットレス上で飛び跳ねても赤ワインのグラスが倒れない…そんな「コアラマットレス」の動画を見たことがある人もいるかもしれません。このコアラマットレスを製造販売するのが、オーストラリア発のD2C寝具・家具ブランドとして日本市場で存在感を高めるKoala Sleep Japanです。同社は主にアフィリエイト領域でimpact.comを導入し、インハウス運営を重視しながらも、外部パートナーと協力し、売上拡大や新商品の普及を実現しました。今回は、Koala Sleep Japanのアダム翔太さん、Impact Tech Japanの馬場和也さんに、impact.com導入の背景、成果、そして今後の展望について伺いました。
話し手:
Koala Sleep Japan株式会社
Head of Marketing, Japan
アダム翔太さん
Impact Tech Japan合同会社
パブリッシャーデベロップメントマネージャー
馬場和也さん
聞き手:
アタラ株式会社
代表取締役CEO
杉原剛
目次
日本人の睡眠の質向上にも取り組む、オーストラリア発・寝具・家具ブランド「Koala」
杉原:まず自己紹介を簡単にお願いします。
アダム:Koala Sleep Japanのアダム翔太と申します。2017年9月の日本ローンチに第1号社員として参画し、立ち上げから現在に至るまで日本市場の成長を一貫して見てきました。現在はヘッド・オブ・マーケティングとして、日本市場におけるマーケティング戦略全般を統括しています。アフィリエイトマーケティング、ペイドメディア、SEO、CRM、インフルエンサーマーケティング、PR、クリエイティブなど幅広い領域を担当し、成長戦略全体をリードしています。

Koala Sleep Japan アダム翔太さん
杉原:幅広いですね。では、Koalaという会社についても教えていただけますか。
アダム:Koalaはオーストラリア発のD2Cブランドで、現在はオーストラリア、日本、アメリカ、イギリスで寝具から家具まで幅広く展開しています。日本で最も人気があるのは「コアラマットレス」ですが、枕やベッドフレーム、ソファーベッドなども提供しています。サステナビリティと快適性を重視し、全ての商品をユーザーファーストの理念で設計しています。なお、120日間のお試し期間や無料返品といった仕組みも導入し、ユニークな顧客体験を提供しています。
杉原:ユニークな顧客体験、というのは面白いですね。
アダム:ありがとうございます。今年の7月からは、日本が抱える睡眠関連のソーシャルイシューの解決のためにも動き始めています。
日本人の平均睡眠時間は世界でも最低レベルとされていますが、私たちの調査で日本人の約4割が自分の睡眠に不満を抱いており、2人に1人は睡眠の質を向上させたいがその方法が見つかっていないことが分かりました。そこで、今年7月、日本人の睡眠の質に着目した記念日「スリパの日(スリープパフォーマンスの日)」を制定し、正式に認定されました。記念日は毎年、二十四節気の「大暑」の初日です。2025年は7月22日でした。これは、最も寝苦しい時期を睡眠の見直しのチャンスに変えるというご提案です。
スリパ向上のためのイベントやキャンペーンも展開していますが、特に注目を集めたのが2025年7月にオープンした青山ストアで実施したイベントです。青山ストアオープン初日に、パジャマで来場した先着100名様に限定マットレスを90%オフで販売、前日夜から20代を中心に多くの若者が集まり、250名以上の行列ができました。若者の睡眠への興味の高さをうかがえたイベントでした。
私たちは、こうしたユニークなアプローチを通じて、“目に見えない眠りの質=スリープパフォーマンス”の向上を目指して活動を続けています。
Koalaのインハウス体制を支えるimpact.comの役割
杉原:では本題に入りましょう。impact.comをアフィリエイトの領域で導入されたと伺っています。まずはその背景について教えてください。
アダム:弊社ではこれまで複数の会社のASPを利用していましたが、UIの違いや承認率の管理方法などに差があり、それぞれメリット・デメリットがありました。成果の出方や数値の見え方が異なるため、データをまとめて比較することが難しく、社内システムとの突き合わせも煩雑でした。常に「なんとか統合できないか」という課題を抱えていました。
そんな折にimpact.comからお声がけいただきました。検討を進めたところ、管理画面が非常に使いやすく、見やすかったことに加え、担当していただいた馬場さんのサポートが非常に頼もしく、それが大きな決め手となって導入しました。
Koalaのように海外から日本に参入したブランドにとって、日本市場でのお客さまからの信頼性は非常に重要です。アフィリエイトの魅力は、日本のお客さまが信頼しているメディアで商品を紹介していただける点にあります。そのため当社にとってアフィリエイトは当初から今に至るまで、そして今後も欠かせないチャネルです。impact.comと協力できたことは大きく、この1年間は会社の歴史の中で最も成果を出せた年になりました。impact.comに切り替えてから売上も伸び、本当に導入してよかったと感じています。impact.comは非常に重要な役割を担っていたと思っています。
杉原:impact.comを導入する企業は、一般的に自前でアフィリエイトプログラムを運営したい志向を持っているケースが多いと理解しています。例えば日本のASPはシステム提供と同時にエージェンシー的な役割も担い、媒体選定や運用まで任せられることが多いですが、impact.comはあくまでツールです。そのため「どの媒体にどう予算を配分するか」といった判断は企業側が主体的に行う必要があり、面倒ではあるものの透明性が高いのが特徴です。
そうした意味で、ASPに頼らず「自社のアフィリエイトネットワーク」を構築したい企業が選ぶ印象があります。御社もそうした考え方、あるいはマーケティングをインハウスで進めたいという方針が背景にあったのでしょうか。
アダム:はい。Koalaはもともとデジタルマーケティングをできるだけインハウスで行う会社です。もちろんimpact.comに任せている部分もありますが、私たちの視点を積極的に反映させながら進められる点に大変感謝しています。結果として「インハウスで進める部分」と「外部と協力する部分」の両方を併せ持つ形になっていると思います。
杉原:両方の志向を持ち合わせている、ということですね。
アダム:はい、そのとおりです。
活用方法:トラッキングと分析でASPにはない価値を提供
杉原:現在はどのような形でimpact.comを活用されていますか。

impactの独自レポート(コントリビューションレポート)のイメージ画面。
アダム:主に利用しているのは、トラッキングと成果報酬の管理です。特に弊社ではセール期に合わせてキャンペーンを強化しているため、そのスケジュール設定や成果の管理にimpact.comを活用しています。
中でも大きな強みは分析機能です。レポートが非常に使いやすいだけでなく、分析の深さも他のASPにはない水準だと感じています。単純に「どのパートナーで何件売れたか」という数字だけでなく、ファーストタッチ、ラストタッチに加えて、その間に間接的に貢献した「ミドルタッチ」のパートナーまで可視化できるのです。これができるASPは、今のところ他に存在しないのではないでしょうか。
杉原:確かに聞いたことがないですね。

impact上で確認できるコンバージョンパスのイメージ画面。
アダム:例えばセール時にはクーポンを配布するのですが、実際にはクーポンコードを経由せず、最終的に別のサイトからコンバージョンするケースもよくあるんですよね。また、アフィリエイト経由で記事を読んでいただいたあと、なぜかアフィリエイト経由では購入したくないという心理が働くのか、オーガニック検索であらためてKoalaのサイトを訪れ、直接コンバージョンに至ることも少なくありません。こうした複雑な動きもimpact.comのレポートでは可視化できるので、大変助かっています。
質の高いメディアとの協業で真価を発揮し、導入1年で売上拡大
杉原:導入後はどのような成果や変化がありましたか。

アダム:具体的な数値はお出しできませんが、導入から1年間で当初の予想を上回る成果を出すことができました。特に3月や4月の需要期に行ったセールでは、予想を大きく上回る売上があり、うれしい反面、社内で調整が必要になるほどでした。うれしい悩みではあるのですが、それぐらい成長できているのはimpactさんのおかげだと思います。
杉原:それはうれしい悲鳴ですね。impact.comを他社におすすめするとしたら、どのような点でしょうか。
アダム:コアラマットレスは商品単価が高く、かつサイズも大きいため、気軽にSEOサイトや比較サイトを立ち上げる個人や法人のメディアはあまり多くありません。つまり「数で勝負する」タイプのプロダクトではないのです。だからこそ、メディアを精査して質の高いメディアと深く、長く付き合いながら、どんな施策を展開してもらえるかを重視しています。そういった商品を扱う会社にとって、impactさんは特に相性がよいと感じています。
さらに、グローバルに展開している場合でも、impactさんと連携すれば海外展開にも対応できます。外資系のアフィリエイトマーケティングを扱うテックベンダーで営業担当がしっかり伴走してくれるのは、おそらくimpactさんだけでしょう。
一般的な外資系ASPは、ツールの使いやすさやシステムの質の高さに強みがあると思うのですが、日本のアフィリエイト事情に精通し、経験値を持つ営業担当がいる会社は多くありません。impactさんはプラットフォームプレイヤーとして、日本のよさと海外の強みの両方を併せ持っているのが大きな魅力です。
杉原:パートナーとの関係をしっかり深めたい企業にとってはおすすめできますね。特にグローバル展開をしている企業であれば、impactさんのグローバルなプレゼンスは大きな強みになると思います。加えて、端的に言えば「カスタマーサクセス」の部分がしっかりしているのではないでしょうか。
アダム:そうですね。とにかくレスポンスが非常に早いんですよ。少し質問しただけでもすぐに返信をいただけますし「今、電話できますか」とすぐに聞いてくださったり、必要ならスクリーンショットもすぐ送ってくれたりします。impactさん自体はあまり属人的な体制を目指していないのかもしれませんが、AIやシステムが進化している今だからこそ、日本の企業にとっては担当者の細やかなケアが非常に重要です。
ここで言う「細やかさ」というのは、態度のよさや優しさということではなく、本当にスピード感と正確さをもって「かゆいところに手が届く」サポートをしてくれるかどうか。その真摯さをimpactさんは持っている会社だと感じています。
馬場:そのように感じてくださって、とてもうれしいです。ありがとうございます。
アダム:加えて、impactさんはメディアパートナーと非常に密に連携をとられています。日頃から築かれている関係性をお持ちだからこそ、常に市場の最新情報をリアルタイムで共有してくださっています。そのおかげで、私たちも状況を素早く把握し、次の施策を的確に判断することができています。
また、単に情報を仲介するだけでなく、メディアと広告主の双方にプラスアルファの価値を提供しながら橋渡し役を担っているところが、impactさんの大きな強みだと感じています。
馬場:ありがとうございます。私たちも、アフィリエイトの成功には「メディアとの信頼関係」が欠かせないと考えています。だからこそ、日々の情報キャッチアップや三者間でのスピーディなやりとりを常に意識し、関係性の深さを成果に結びつけられるよう努めています。
正直に言えば、海外発のプラットフォームであるが故に、日本向けのローカライズが完璧とはいえません。だからこそ、impact日本チームとしては、組織としての連携力と現場での柔軟なサポートを通じて、お客さまのプロモーションを最大限成功へ導くことを使命だと考えています。今回の結果は、まさにそうしたチーム全体での取り組みの成果だと感じています。
日本市場に即した改善とさらなる活用への期待
杉原:よく分かりました。では最後に、今後さらに期待していることがあれば教えていただけますか。
アダム:実はまだ使いこなせていない機能も多いと思っています。もっと活用できるはずですが、実務と結び付けないと覚えられないので、トレーニングの場やサポートがあるとありがたいです。ツールをもう少し実務に直結する形で学べる機会があると助かりますね。
馬場:確かに、グローバルのツールだからこそ、日本のビジネスには少し合わない部分や、日本では使わない機能が含まれているというギャップはあるかもしれません。

Impact Tech Japan 馬場和也さん
アダム:あとは、日本語での検索など、日本語版がより充実すると便利だと思います。
馬場:ご指摘ありがとうございます。今後ますます日本でクライアントを増やしていきたいと考えていますので、より日本語で使いやすい環境を提供できるよう改善を続けています。そのためには、現場の声をいただきながら、日本のビジネスに即した形に翻訳や運用ガイドを整備していく必要があります。今日いただいたようなご意見はとても貴重で、今後の改善に活用させていただきたいと思っています。
アダム:また、これまでコアラマットレスを中心にimpactさんにご協力いただいてきましたが、今後はマットレスに加えてコアラソファーベッドなど新しい商品を次々に出していく予定です。日本ではまだ知られていない商品も多いので、アフィリエイトを通じてもっと広め、一緒に成長させたいと考えています。
それから、インフルエンサーマーケティングをもう少しやっていきたい、という話も出ています。海外では、特に米国のマーケティングポッドキャストなどでも、アフィリエイトとインフルエンサーが融合している事例をよく耳にします。日本には日本特有の難しさがあるのは理解していますが、そこを一緒に取り組めれば私たちにとっても大きな価値になります。ぜひお願いしたいです。
馬場:もちろんです。私たち自身も「インフルエンサー」は社内で非常に大きなキーワードになっています。日本市場には海外と違った特殊性があり、簡単に進められない面もありますが、同じ思いを持っています。
アダム:ありがとうございます。よろしくお願いします。
杉原:impact.comを軸に、インハウスと外部パートナーのバランスを取りながら着実に成果を上げてきたKoala Sleep Japanのお取り組みは、アフィリエイトを単なる販路ではなく、ブランド価値の共創パートナーとして捉える好例だと感じました。今後の新商品展開やインフルエンサーとの連携においても、impact.comとの協業がどのような進化を遂げるのか、引き続き注目していきたいと思います。アダムさん、馬場さん、本日はありがとうございました。
※impact.comの日本語ウェブサイトはこちら:
https://impact.com/ja/