Microsoft 広告について掘り下げる連載「Microsoft 広告アカウントマネージャーに聞く」。前回の8月アップデートに続き、第31回となる今回は2025年9月17日に発表された最新の機能追加・改善点をご紹介します。
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目次
今月のトップニュース:Microsoft マーチャントセンター向け補助フィード
「補助フィード」が全世界で利用可能になりました。補助フィードを使うことで、商品カタログ全体を再アップロードせずに、タイトル、説明文、カスタムラベル、サイズ、カラー、プロモーションIDなど、特定の商品詳細のみを更新できます。これにより、フィード更新の時間を効率化し、商品リストの正確性を担保できます。
主なポイント
- 補助フィードでは、商品を「変更」できますが、「追加」や「削除」はできない
- 補助フィードのデータは常にプライマリフィードを上書きする。消去するには空欄(商品ID付き)をアップロードするか、フィードを削除する必要がある
- 言語とフィードラベル、または、販売国の一意の組み合わせごとに使用できる補助フィードは一つのみ
- アップロード方法は、Microsoft マーチャントセンター上で手動、FTP/SFTP、URLダウンロードに対応
Performance Max強化:新規キャンペーン向けのレポート機能と予算提案
Performance Max(以下、PMAX)で、広告主がキャンペーンの成果を最大化できるよう、透明性とコントロール性を高める取り組みが発表されました。
まず、フィードを使用しない新規キャンペーンを設定する広告主は、予算の提案や成果予測を新たに利用できるようになりました。この予測ツールを使うことにより、必要な広告予算の目安を把握することができます。なお、フィードを利用したキャンペーンへの対応も近日提供予定とのことです。
PMAXでは、アセットグループ単位のレポートも提供が開始されました。デバイス・オーディエンス・時間等の粒度で実績を確認できるようになります。9月末までにインプレッションシェア関連指標も全広告主に展開されています。
新規顧客獲得目標は、オープンベータ版としてコンバージョン目標「購入」を利用している広告主が新規顧客を優先的に入札し、ターゲティング精度を高めることができます。
その他のアップデート
- UETダッシュボードに新たなレポート機能を導入
- 宿泊施設向けキャンペーンで入札単価を一括編集できるように
- Monetize・Invest・Curateで提供される在庫のMFA対策を目的としてポリシーが更新
今回の発表についてのコメント(中里)
今回のアップデートは、広告主にとって運用効率が高まる方向性になりました。特に「補助フィード」による柔軟な商品データ管理や、PMAXにおける予算提案・詳細レポートの強化は、日々の運用担当者にとって実用的な改善であると言えます。
総じて、Microsoft 広告が「機能強化」と「市場健全化」の両輪で前進していることを確認できた発表でした。
次回のアップデートは2025年10月7日以降に発表予定とのことです。
Unyoo.jpでは、引き続きMicrosoft 広告のアップデートに注目してまいります。