Googleアナリティクス設定支援・導入コンサルティング: KCJ GROUP株式会社



KCJ GROUP株式会社



基本整備と、基幹システムとの連携設計の2ステップ支援で、Googleアナリティクスがユーザーのインサイトを読み解くツールへと進化



アタラの評価ポイント

・アタラメンバー執筆書籍を読み、確かな実力を実感
・要望を先回りしてくみ取り、提案できる先読み力
・Googleアナリティクス×基幹システムの連携設計で、キャンセルデータも反映
・Googleアナリティクス×Googleデータポータルの連携により、マーケティングアクションの土台が完成


KCJ GROUP株式会社
マーケティング本部
デジタルマーケティング部シニアマネジャー 本間健様
デジタルマーケティング部マネジャー 西村しのぶ様
コーポレートサイト http://www.kidzania.jp/corporate/



実在する企業がスポンサーとなり、こども達が大人の役になりきって楽しみながら社会の仕組みを学ぶことができる職業・社会体験施設「キッザニア」。同施設を運営するKCJ GROUP株式会社では、DX時代を見据えたデジタルマーケティング活動において、Googleアナリティクスをもっと活用し、施策に活かしたいという課題をお持ちでした。同社では2019年7月より、アタラ合同会社(以下 アタラ)のGoogleアナリティクス設定支援・導入コンサルティングを導入していただいています。今回はマーケティング本部デジタルマーケティング部の本間様、西村様に、導入に至る背景から導入後の実際の声までを伺いました。



■デジタルマーケティングへの転換期を迎えたキッザニア

―まずは貴社の企業概要を教えてください。


西村:キッザニアという子ども向けの施設を、関東は東京・豊洲、関西は甲子園で運営している企業です。キッザニア自体はもともとメキシコを初として始まったコンテンツで、弊社会長の住谷がメキシコに行ったときにキッザニアという施設に出会い、楽しむだけではなく学びが多い場だと思ったそうです。そこで日本に誘致することを決めたのがスタートです。現在は、キッザニア東京だけでアルバイトを含め約1000名のスタッフが在籍しております。


―かなりいらっしゃるのですね。お2人の自己紹介もお願いします。


本間:私は、弊社に転職した2018年4月よりマーケティング本部に所属しており、主にウェブ広告の運用や、来場したお客さまのデータを基にした分析を担当しています。弊社はこれまでウェブ広告施策にあまり注力してこなかったのですが、どういったチャネルでどのような打ち出し方をし、誰に伝えるのかをしっかりと考える局面に来ていると感じており、その一つとしてデジタルにおけるマーケティング活動を強化する動きが社内で出てきています。


―前職では、デジタルマーケティング関連の事業に携わっていらっしゃったのですか。


本間:弊社が初めてです。Googleアナリティクスもほぼ初めて触るような感じで、こういう世界があるのだなというところも勉強しながら、可能性や必要性を感じて取り組んでいる状況です。


KCJ GROUP株式会社 Googleアナリティクス事例



西村:私も本間と同じくマーケティング本部に所属しており、2019年2月に入社しました。前職ではファッションECサイトでUX担当部署にいたこともあり、弊社においてもウェブサイトの運用管理の監督を担っています。サイトの運用に加え、Googleアナリティクスのデータを基にサイトの改修やリニューアルも担当しています。マーケティング本部全体としては、今後のプロモーション戦略やキッザニアのコンテンツのブランディングの見直しも一緒に実施しています。


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―デジタルマーケティングを強化する方針は、いつ頃から始まったのでしょうか。


本間:ウェブ予約のシステムなどは創業当初からありましたが、ウェブ広告や解析、デジタルマーケティングに注力しだしたのは3~4年前からです。



■アタラメンバー執筆書籍を読み、確かな実力を実感

―デジタルマーケティングへの注力を進めるにあたり、アタラのGoogleアナリティクスの設定支援・導入コンサルティングメニューを採用していただきましたが、お問い合わせいただくにあたってどのような課題感がありましたか。


西村:私は前職ではAdobe Analyticsを使用しており、Googleアナリティクスは弊社に入社してから利用しはじめました。入社当初すでにGoogleアナリティクスが使われており、前任者が設定を行った痕跡はあるものの、読み解くのが難しい部分がありました。そこで、どなたかにご支援いただこうと調べていたところアタラさんを知り、本間に相談しました。


本間:西村から相談を受けるのと時を同じくして、社内ではダッシュボードの導入も検討していました。そこで私が勉強のためにたまたま読んでいた書籍最強のデータ経営: 個人と組織の力を引き出す究極のイノベーション「Domo」を、アタラCEOの杉原さんが執筆されていると知り、ぜひお願いしてみたいと思い問い合わせをしました。


―2019年7月から11月までご支援させていただきましたが、具体的にはどのような内容でご相談いただきましたか。


西村:まずは、現状のGoogleアナリティクスの設定内容を把握していただいた上で、最適化をお願いしたいというのが第一目標でした。ゆくゆくは来場者データなどの実データとオンラインデータの統合も想定していましたが、具体的なイメージもまだ湧いていませんでしたし、まずは設定を整備していただいてベースをきれいに整えていただきました。


本間:その後、Googleアナリティクスの設定支援をしていただいているタイミングで、貴社のオウンドメディア『Unyoo.jp』主催のセミナー「Unyoo.jp Meetup Vol.15 アナリティクスに寄り添う」に参加しました。同セミナーでオンライン・オフラインデータの統合基盤としてのGoogleアナリティクスの活用方法について拝聴し、我々の持つ課題の解決策になりえるのではないかと具体的にイメージできたため、実現のための設計部分を第二目標としてお願いしました。


西村:弊社の場合、オンラインだけで完結しているサービスではないため、オフラインの販路やCRMデータなどとのつなぎ込みは、マーケティング活動上不可欠になります。これまでは本間がExcelを作成し、データベースを組んで対応していたのですが、手作業が多く負担でした。どちらも同じ「データ」ではあるので、いっそのことGoogleアナリティクス上でつなぎ込めないのか、というのが発想の原点でした。


ただ、その方法はとても複雑になるのだろうと私たちも想定していました。具体的にどうつなぐのかをアタラさんにご相談した際にはやはり難しいというご回答だったのですが、それでも諦めるのではなく、なんとか糸口を見つけようと模索してくださったことが非常に嬉しかったです。


本間:こちらが質問したことだけ返してくださるコンサルタントの方も多い中で、我々も明確に材料や要望がお出しできないケースもあります。アタラさんには依頼する以前から「プロフェッショナル集団」というイメージを持っていましたが、「こういうことがしたいのではないか」と先回りして提案してくださったり、さりげなく必要な機能を実装してくださったりする点で、やはりプロだなと改めて感じました。


KCJ GROUP株式会社 Googleアナリティクス事例



■Googleアナリティクス×基幹システムの連携設計で、キャンセルデータも反映

―基本整備と応用設計の2ステップに分けてご支援させていただきましたが、支援による効果はありましたか。


本間:まず、取得できる指標が増えたことによるインパクトが非常に大きいです。これまで商品のデータに関しては、Googleアナリティクス上ではコンバージョンデータのみを取得していました。しかし、一件の予約(1コンバージョン)という意味では同じでも、予約人数の内訳はお客さまごとに異なりますし、それに関連して売上金額にもばらつきがあります。経営層はコンバージョン数ではなく予約人数や売上を重視しますし、経営層とマーケティング本部間で共通の言語で会話ができないというジレンマがありました。今回のご支援により、商品名やプラン名、予約した来場日付、チケットの年齢分類、人数、売上といった指標をGoogleアナリティクスで取得できるようになり、経営陣も現場も共通のレポートを見ながら話をすることができます。


―御社のサービスの場合、「ウェブ上で予約したものの、キャンセルした」というパターンもあるかと思います。それはどのように扱っていらっしゃるのでしょうか。


本間:それがまさにご依頼した応用設計のハイライトになるのですが、これまでキャンセルデータは基幹システムでのみ保有しており、Googleアナリティクスに反映されておらず、データの信憑性が問われていました。そのためキッザニアにWeb予約を行なったものの、一定期間後にキャンセルになった時に、そのキャンセル情報をGoogleアナリティクスに連携するためのシステムを作っていただきました。これにより、Googleアナリティクスにはキャンセル情報も加味された収益情報を記録することができます。基幹システムとの連携設計を行っていただいたことでデータが共有できるようになり、データやレポートの信頼性が高まったことも大きな成果です。


KCJ GROUP株式会社 Googleアナリティクス事例
※Googleアナリティクスと基幹システムの連携イメージ



また、従来はExcelやPowerPointでレポートや資料を作成していたのですが、GoogleアナリティクスとGoogleデータポータルのつなぎ込みも実施していただいたことで、毎朝自動で関係者にレポートを送付できるようになりました。Googleデータポータル自体は以前から利用していましたが、こちらも以前はCSVデータをエクスポートしてExcelでデータを加工する手間がかかっていました。現在は自動的に速報値がほぼ正値で可視化できるので、現場メンバーも含めてかなりの工数削減につながっています。



■Googleアナリティクス×Googleデータポータルの連携により、マーケティングアクションの土台が完成

―ご相談いただいた当初から、つなぎ込んだデータをビジュアライズしたいという構想をお持ちだったのでしょうか。


本間:はい。基幹システムから派生してExcelデータが分散している状態だったので、何かしらのデータ統合と、ビジュアライズが必要だと感じていました。GoogleアナリティクスからGoogleデータポータルにデータを取り込み、ビジュアライズした効果は会議などで発揮されています。


例えばテレビで露出があった場合、予約数や予約前のセッション数、検索数などはこれまでもある程度皆気にはしていましたが、Googleアナリティクスの管理画面を理解できている人だけが実数を知れるという状態でした。グラフィカルに表せるようになったことで、全員でデータを因数分解して、次のアクションに向けてディスカッションできるようになりました。今後のマーケティング戦略について社内で共通認識を作っていく土台が完成したと感じています。


西村:今まで「何でだろう」で終わっていたことが、より具体的にストーリー立てて分析できるようになりました。皆もデータに対して興味を持ちやすい環境になったことは、とても良かったことの一つです。現在はマーケティング本部だけでなく、営業部やマネジメント層とも共有を図っています。


―精度が高く、多角的な指標で見られるデータを可視化したことで、社員の方々のデジタルマーケティングに対する興味や認識に変化はありましたか。


本間:変化はさまざまなところに現れていますが、「お客さまの姿形を意識できるようになった」点が大きいです。キッザニアに来場する方の約8割はオフィシャルサイトからの予約であり、ある意味ECの側面が強いのです。そのため日ごとの予約数比較や商品別売上は確認していたものの、お客さまの行動実態やペルソナへ意識を向けることが難しかったのです。


今回ご支援いただいたことで、経路別やアクション別にお客さまの実際の動きが見えてくるようになり、PR施策やマーケティング施策を詳細に設計できるようになりました。社内では「ウェブユーザーは顔の見えない相手」というイメージが強かったのですが、やりようによっては、オフラインユーザーよりも相手のことがよく分かる側面もあると再認識できたと思っています。


西村:先程お話ししたテレビ露出後のユーザー行動についても、露出したからといって次の日に予約が跳ね上がるわけではないということを、部内ではこれまでも理解していたものの、それ以外のメンバーはなかなか実感できなかったと思います。現在、皆が可視化されたセッション数などを見られるようになったことで、他部署においてもお客さまの実行動についての理解が深まったのではないでしょうか。



■Googleアナリティクスを駆使して、未予約・未訪問ユーザーに対する施策を掘り下げたい

―私たちがご支援させていただいた内容を足がかりに、今後GoogleアナリティクスやGoogleデータポータルをどのようにご活用なさる予定ですか。


本間:今回のご支援により、お客さまのインサイトが分析できるようになりました。今後はマーケティング施策やウェブ広告においても、インサイトをもとにデータドリブンなユーザーコミュニケーションを図っていきたいです。CRMシステムとGoogleアナリティクスを駆使して、キッザニアという場があることをより多くの人に知ってもらえたら素敵だと考えています。


西村:認知していただいているものの未予約、未訪問の方こそ、オンラインアクセスのデータを活用してもっと掘り下げていけると思っています。サイトを訪問してくださっている時点で確度の高い方々だと思うので、そういうターゲットに対してどうアプローチするのかを、Googleアナリティクスのデータを掘り下げて戦略化していきたいです。


―御社の今後のデジタルマーケティング活動の推進に、アタラが貢献できたことを嬉しく思います。今後、アタラに期待したいことはありますか。


本間:弊社では現在、ビジュアライゼーションツールとしてGoogleデータポータルを主に使っているのですが、今後はTableauやDomoの活用も進めていこうとしています。アタラさんはBI/ダッシュボードの導入・構築支援にも知見をお持ちなので、今回のGoogleアナリティクス面でのご支援を足がかりに、色々な形でご縁が持てると良いなと思っています。


西村:デジタルマーケティング分野はアップデートが激しいので、我々も日々最新の情報をキャッチアップする必要があります。今後もUnyoo.jp Meetupなどアタラさん主催のイベントに参加して、勉強させていただきたいですね。


―貴重なお話をしていただき、本日はどうもありがとうございました!今後もアップデート情報や業界の最新の知見などをご共有できたらと思います。


KCJ GROUP株式会社 Googleアナリティクス事例



アタラ合同会社 杉原剛
同事例を担当するコンサルタント
杉原剛
CEO
KDDI、インテルでコンサルティング営業、マーケティングに従事。2002年にオーバーチュアの立ち上げメンバーとして営業戦略全般を担う。2007年にグーグルのAdWords、YouTube広告事業の戦略立案、オペレーション設計、APIエバンジェライズに携わった後、アタラ合同会社を創業し、CEOを務める。その傍ら、多くの起業、事業相談に対するアドバイスや支援を実施している。2019年にスイスIMD(国際経営開発研究所)のLeading Digital Business Transformationコースを修了。


▲アタラのナレッジやノウハウをより詳細に解説したeBooksは、こちらからダウンロードいただけます。

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