運用型広告最適化 事例紹介: 愛知ドビー株式会社

バーミキュラ 愛知ドビー株式会社

プロフェッショナルに会えた

※この記事は2018年6月に公開されました。

愛知ドビー株式会社
代表取締役副社長 土方智晴 様
常務取締役 森 祐介 様
取締役 折橋みな 様
http://www.vermicular.jp/

愛知県名古屋市に本社を置く愛知ドビー株式会社は、2010年の発売以来、絶大な人気を誇る高級鋳物ホーロー鍋「バーミキュラ」、さらに2016年からは鋳物ホーロー鍋の炊飯器「バーミキュラ ライスポット」を発売し、メイドインジャパンの鋳物ホーロー鍋ジャンルにおいて不動の地位を確立しています。

同社では2016年よりアタラの運用型広告コンサルティングを導入しています。同社で副社長をされている土方様、総務部を統括されている森様、クリエイティブ部門を統括されている折橋様に、コンサルタントの岡田、中川がお話を伺いました。

■愛知ドビーの事業について

岡田:まずは愛知ドビーさんについて教えてください。

土方:弊社は祖父から続く1936年創業の鋳造メーカーで、現在は兄の邦裕が社長を、弟の私が副社長を務めています。もともとは鍋を作っていたわけではなく、ドビー機という繊維機械の製造を行う会社でした。1990年代まではメーカーとして順調に経営を続けていたのですが、日本の繊維産業の衰退により、2000年頃には大幅に経営が悪化していました。こうした家業の状況に危機感を抱き、2001年に兄が当時勤めていた豊田通商を辞めて弊社に入社、私も2006年よりトヨタ自動車を辞めて家業の立て直しに専念することになりました。

岡田:家業の財政を立て直すべくお二人が入社されたわけですが、打開策として鍋に目をつけられたのはなぜなのでしょうか。

土方:弊社はメーカーとして経営が成り立たなくなった後、下請けの会社となりましたが、厳しい価格競争において大手には勝てず、要は下請けの中でも序列が低かった。そうした状況を脱するためには、自社ブランド製品を開発してお客様に直接お届けするしかないと考えました。製品を開発するならば、長年培った鋳物と精密加工の技術を利用しない手はない。そうした中で着目したのが、海外製の鋳物ホーロー鍋と無水調理のできる密閉型のステンレス鍋でした。既存の鋳物ホーロー鍋は砂型で鉄が固まるまでに歪みが発生し、密閉が難しかったのですが、我々の持つ鋳物と精密加工の技術を駆使すれば今まで世界に無い鋳物ホーロー鍋が作れると思いました。もちろん開発は容易ではなく試作品は1万個を超えましたが、3年後にようやく納得のいく製品が完成しました。それが2010年に発売した「バーミキュラ」です。フタと本体を0.01mm以下の精度まで削り込むことで、鋳物ホーロー鍋として例のないほど密閉性が高く、水を一滴も入れることなくカレーができるほどの調理性能です。

バーミキュラ 愛知ドビー株式会社 運用型広告 事例

中川:一時期は注文から15か月待ちという人気でした。2016年からはバーミキュラブランド初となる家電製品「バーミキュラ ライスポット」も発売され、約8万円という高価格ながら発売後1年で5万台を出荷される人気商品となっていますね。

■WEBでの集客における課題

岡田:製品そのものの試行錯誤もさることながら、集客の部分でも試行錯誤をなさったかと思います。どのような点が課題だったのでしょうか。

土方:バーミキュラの発売開始当初は、メディア露出が高い時期には一気に売れますが、そうでない時には有効なWEB販売施策を打てず、販売が下がっていってしまうという売り上げの凸凹が課題でした。それをいかに平坦に均して、時期を問わず積極的にお客様にアプローチできるかについて試行錯誤を繰り返しました。アタラさんにお願いする前にも一度リスティング広告を試したことはあったのですが、効果の実感がなく、CPAも高止まりしていて、体系的な広告運用ができている実感がありませんでした。予算配分が本当に合っているのか、どのような戦略でアプローチするのが正解なのかさえわからず困っているときに、アタラさんを知りました。

岡田:どうしてアタラを選んでくださったのでしょうか?

土方:一度提案に来ていただいた際に、お話が非常に論理的でわかりやすかったのが1番の理由です。先ほど述べたような我々が以前から不安に思っていた部分が解消されるような提案でした。仮説を立てて検証するというサイクルのイメージがとてもつきやすかった。「プロフェッショナルに会えた」と感じ、信頼してコンサルティングをお願いしました。

森:アタラさんにはクリエイティブも運用も常に相談しながら、弊社の販売戦略をしっかりと考えていただいて、一緒にPDCAを回しながらやっていただけているという感じがします。我々の持たないプロの知見をもって運用していただけるところが信頼感のゆえんです。

岡田:最初にご連絡をいただいたのは2015年の暮れで、2016年からこれまで、約2年半ほど一緒にお仕事をさせていただいていますが、以前課題だった時期による売り上げの凸凹は、その後解消されていますでしょうか。

バーミキュラ 愛知ドビー株式会社 運用型広告 事例

土方:現在は、以前に比べればかなり安定してきています。以前は、WEBの販売が落ちてくると何もできる対策が無かったのですが、今はアタラさんに打開策を一緒に考えていただけるという安心感があります。

■事業展望とアタラに期待すること

岡田:アタラがサポートをさせていただいた2年半の間でもホーロー鍋の新しいサイズや、肝いりのライスポットなどたくさんのラインナップが登場しており、我々もサポートのしがいがあります。良いタイミングで新製品を出されていて、適切なタイミングでPRを成功されているので、そこに広告運用面で我々も乗っからせていただいているイメージです。進化の止まらない愛知ドビーさんですが、今後はどのような展開をお考えですか?

土方:今後、日本市場に関してはお客様のライフスタイルにもっと深く食い込んでいきたいというのが目標です。購入いただいたお客様にもっともっと毎日バーミキュラのことを考えていただくために、販売後にコミュニケーションを取り続けられる仕組みを作りたいです。そのための施策として、バーミキュラビレッジ(仮称)という構想を練っています。バーミキュラビレッジ(仮称)に来ればバーミキュラファンがたくさんいて、バーミキュラを使ったすべての体験ができます。バーミキュラの聖地になるような場所を目指しています。

森:リアルの場以外でも、お客様とコミュニケーションを取り、バーミキュラの魅力をもっと知っていただくためのインフラの整備を進めています。海外については、アメリカ展開に注力し、ブランディングなどを考えています。

中川:ホーロー鍋はヨーロッパのイメージが強いのですが、なぜアメリカなのでしょうか?

土方:1つは、アメリカはキッチン用品市場が非常に大きい点です。2つ目は、我々は世界最高の鍋を作るという点に活動の軸を置いているので、そのためにはアメリカで評価される必要があると考えているからです。

折橋:近年アメリカ、特に西海岸のほうでフードカルチャーが盛んになってきており、5年前と比べても市場規模がまったく異なり、今後間違いなく食の中心地になっていくと確信しています。そこで世界一の調理器具だと認められたいですし、アメリカの食生活をもっと豊かにしていきたいと考えています。

岡田:ありがとうございます。最後に、我々がサポートさせていただく中で、今後期待されることがあればぜひ教えてください。

土方:広告運用においてもクリエイティブな部分でも信頼していますし、当事者だからこそ狭まってしまうアピールポイントを客観的に見ながら考えてくださることが非常に良いと考えています。今後に期待するとすれば、我々は最高の体験でバーミキュラを購入いただけるオンラインショップを目指していますので、認知から購入までのフローを最高の状態で体験していただくためのデザインや戦略を、一緒に考えていただけると嬉しいなと思います。

森:東京と愛知という物理的な距離があるので頻繁に直接お会いすることは難しいのですが、できれば定期的に、直接お会いしてコミュニケーションを取れたら最高ですね。

中川:ありがとうございます。今後は直接お会いする頻度を増やして、より深いコミュニケーションを取らせていただければ弊社としても有り難いです。

土方:我々はWebでの戦略がまだまだ弱いと感じています。そのあたりで協力していただければ、もっと素敵な体験をお客様にしていただけるようになるのではないかと思います。

折橋:そのためにも、実施が決まったイベントについてはできるだけ早く共有させていただきたいです。今後も新しい施策はどんどん投入していきますので、そういった情報も早めに共有できればと思います。

岡田:引き続き製品展開を一緒に考えていくパートナーでありたいと思います。本日はありがとうございました!

バーミキュラ 愛知ドビー株式会社 運用型広告 事例

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