以前から商品、サービスの名前、屋号、サイト名、ドメイン名などの選定についてアドバイスを求められることが意外とあります。そもそも責任の大きなことになるので、毎度プレッシャーではありますが、誠意を持って考えます。ただ、選定するにあたり気をつけていることはいくつかあります。

ネーミングの考慮ポイントでよく言われることとしては、
・コンセプトやビジョンが伝わる
・シンプルで覚えやすい、発音しやすい
・既存のサービス・ブランド名とかぶらない
・海外でおかしな意味にならないか
・検索した際に明らかな競合が少ない
・サイト/ドメイン名に主要検索キーワードが入っている
・サイト/ドメイン名が短い
・ドメイン名がそのサイト名の英語表記で取得できる
・サイト名に「-」「_」などの記号を使用していない

上記あたりは以前からも言われていました。

これに加え、スタートアップ企業はもちろん、世の中の多くの企業で商品企画、プロダクトマーケティング、サービス計画などの部門で新規商品/サービスの策定に携わっている人には特に、検索の観点から見たネーミングをより意識して欲しいと思うことがあります。

よく話すことですが、日本語は言語特性上、とても難しい言語だと言えます。ひらがな、カタカナ、漢字などの文字体系に加え、ローマ字(いわゆる日本式ローマ字)、英語を使う機会も多くなりました。ここから言えることとしては、まずは一つの名前をとっても表記方法が複数あるという点、そしてミスタイプが発生しやすいという点です。パソコンやスマホ、タブレットでタイピングする際、かな変換を切り替え、漢字の場合、ローマ字またはかなで打って変換する必要があります。普段は意識しませんが、これらの動作は複雑で、どうしてもミスタイプを誘発しがちです。

ですので、この観点から:
・長い名称よりも極力短めにする
・複合文字体系の利用はしない(漢字仮名交じり、漢字とカタカナ、カタカナと英語など。変換アクションが必要ないようにする)
というのは考えることが多いです。弊社の会社名であるアタラも、日本語正式名は「アタラ」、英語正式名は「ATARA」です。シンプルですが、カタカナにするための変換が発生するので、変換ミスで「あたら」「可惜」などがそれでもどうしても出てきます。ただ、変換バリエーションは少ないほうなので、検索的には自然検索対策も有料のリスティング広告対策も打ちやすいほうかと思います。

単一の文字体系を選んだとしても、さらに考慮して欲しい点としては、
・漢字は読みにくい、難しい漢字は避けましょう。そもそも読み方が想起できないと、バリエーションが生まれがちです
・「っ」、「ッ」などの促音や、「ゃ」「ゅ」「ょ」などの「小書き文字」が入るとタイピングミスが発生しやすくなります
・英語のかっこいいネーミングをつけたいと思うこともありますが、長い単語、難しいスペリングの単語は避けたほうが無難です。自身が思う以上に、英語はハードルが高いと思った方がいいというのが持論です

コツとしては、
・実際に何度も検索してみて検索結果をくまなく研究してみる。想定ユーザーの立場に立って、どう検索するかを考えるのが大事です
Googleのキーワードプランナーを使って検索数のあるキーワードのパターンをつかむ
・人に候補名についての意見を聞いてみる際に、打ちやすさについても聞いてみる、実際に打ってもらう

という感じです。とは言いつつも、なかなか難しいもので、制約やしがらみがあったりというのが現実的なところです。ですが、上記の条件をうまくバランスをとってネーミングをつけるかということかと思いますし、リスクファクターとなることを理解しておくのとそうでないのは違うと思うわけです。せっかくのネーミングですから最大限考えて、利用者に思いを伝えるとともに厳しい競争を有利に勝ち抜きたいですよね。参考にしてみてください。

杉原剛

2014.05.24